こんな経験を繰り返していませんか?
「また同じだよね…」という繰り返しに、疲れていませんか?
その繰り返しが続く理由は…
「痛みを抑える」と「原因を取り除く」は、まったく別のことだからです。
※医学的なエビデンスをもとに、わかりやすく解説します。
湿布(外用消炎鎮痛剤)や鎮痛剤(NSAIDs)は、プロスタグランジンという炎症物質の産生を抑えることで痛みを和らげます。
急性の炎症期には一定の効果がある、医学的な根拠のある処置です。
しかし、3か月・半年・1年以上続く慢性の鵞足炎では話が変わります。
| 項目 | 内容 |
| 作用 | 炎症物質(プロスタグランジン)の産生を一時的に抑制 |
| 有効な場面 | 急性炎症期・痛みが激しいとき |
| 限界 | 骨盤のゆがみ・筋肉バランスの乱れなど「原因」には未アプローチ |
| 結果 | 原因が残るため、炎症が繰り返し起きる |
慢性的な鵞足炎が繰り返される背景には、次のような「原因」が解決されていないことがあります。
湿布でこれらの原因を解決する事はできません。
だから、しばらくすると同じ場所に同じ炎症が戻ってくるのです。
※重要ポイント
鵞足炎への注射には、主にヒアルロン酸注射とステロイド注射の2種類があります。
どちらも医学的な根拠のある処置で、「打ったらしばらく楽になった」という経験は事実です。
しかし、打ち続けても根本解決しないケースが多いのはなぜでしょうか?
| 注射の種類 | 主な効果 | 限界 |
| ヒアルロン酸注射 | 関節内の潤滑補充・炎症緩和 | 全身のバランス問題には届かない |
| ステロイド注射 | 強力な抗炎症・即効性 | 繰り返しによる腱の脆弱化リスク、「3回まで」の制限が多い |
鵞足炎に対するステロイド注射の効果に関する研究(Manca et al.)では、「短期的には有効だが、回復には10日から36ヶ月と非常に幅がある」と報告されています。
つまり、効く人もいれば、ほとんど変わらない人もいるということです。
【出典】Manca A et al. J Altern Complement Med. 2016
また、慢性疼痛治療専門医も「ステロイド注射は3回まで」と制限を設けることが多く、繰り返しの使用による腱の脆弱化リスクについても注意が必要とされています。
【出典】奥野祐次(慢性痛治療専門医)Q&A
※重要ポイント
2ヶ月に1回、水を抜いている
というあなたに、
大切なことをお伝えします。
| 段階 | 内容 |
| 正常な状態 | 関節内にわずかな関節液があり、軟骨に栄養を届け動きをなめらかにする |
| 炎症が起きると… | 体が炎症を抑えようとして関節液を過剰に分泌する |
| 水が溜まった状態 | 関節液の過剰分泌=関節内で炎症が起きているサイン |
水を抜く処置(関節穿刺)は、溜まった関節液を出すことで膝の重だるさを取り除く処置です。
しかし、水を抜いても「なぜ炎症が起きているか?」という問いには答えていません。
炎症の原因が残ったままである限り、体は再び関節液を分泌し続けます。
だから、抜いてもまた溜まる。
その繰り返しになるのです。
さらに研究データが示す重要な事実があります。
変形性膝関節症の重症度と鵞足炎の大きさには正の相関関係があることが超音波検査による研究で確認されています。
つまり、膝の状態が悪化するほど鵞足炎も悪化しやすく、放置すれば負のスパイラルに陥るリスクが高まります。
【出典】Uysal F et al. Clin Rheumatol 2015
※重要ポイント
「整形外科でのリハビリや整骨院でのマッサージを受けても変わらない…」
という方も少なくありません。
その大きな理由は「痛みのある場所だけにアプローチしている」という問題です。
「痛い場所≠原因の場所」という医学的な事実
足のクリニック表参道の専門資料でも「鵞足炎は膝そのものが問題ではなく、足のアーチ崩れが膝に悪影響を与えて発症することもある」と指摘されています。
足のアーチが崩れると「knee in toe out」の状態(膝が内側に入り、つま先が外を向く)になり、鵞足部が過度に引っ張られます。
【出典】足のクリニック表参道「鵞足炎」
また、ZAMSTのスポーツ医学資料でも…
「股関節の外転筋・外旋筋(中殿筋・大殿筋)を鍛え、内側ハムストリングスと内転筋のストレッチを行うことが鵞足炎の予防策になる」と明記されています。
これは逆に言えば、股関節や足の機能が低下することで鵞足炎が引き起こされるということです。
【出典】ZAMST SPORTS MEDICINE LIBRARY「鵞足炎」
※足首→膝→股関節→骨盤
これらの連鎖の中で問題を捉えなければ、慢性の鵞足炎は解決しません。
慢性の鵞足炎が良くならない、もうひとつの大きな原因があります。
それが「中枢感作(ちゅうすうかんさ)と神経可塑性(しんけいかそせい)」です。
日本における慢性疼痛の全国調査(Pain in Japan 2010)では、慢性疼痛の有病率は全成人の22.5%、推定患者数は2,315万人にのぼることが報告されています。
そして、処置を受ける慢性疼痛患者の65%が治療の有効性に完全には満足していないという現実があります。
【出典】矢吹省司 他:日本における慢性疼痛保有者の実態調査 Pain in Japan 2010. 臨床整形外科 47巻2号
なぜ、これほど多くの人が満足できていないのか?
その理由のひとつが、慢性痛の本質に「中枢神経系の変化」が関わっているからです。
慢性疼痛ガイドライン(日本)でも「慢性疼痛の病態には疼痛感作(末梢感作および中枢感作)が関与しており、その機序として繰り返しの刺激で変化する神経の可塑性が起こっているためと考えられている」と明記されています。
【出典】川口善治:慢性疼痛の種類と疫学. 愛知県医師会誌 2022
つまり、痛みが長期間続くと、脳と神経系に「この状態が普通」という誤った記憶が刻み込まれ、組織の炎症がある程度落ち着いていても痛みが続き続けるのです。
これが「どこへ行っても良くならない」慢性痛の本質です。
※重要ポイント
「痛い場所≠原因の場所」
| アプローチ | 作用 | 限界 |
| 湿布・鎮痛剤 | 炎症物質の産生を一時的に抑制 | 原因(体のゆがみ・バランス)には未アプローチ |
| ステロイド注射 | 局所の炎症を強力に抑制 | 全身のバランス問題には届かず、腱の脆弱化リスクも |
| 水を抜く処置 | 圧迫感・重だるさを一時解消 | 炎症を引き起こす根本原因は変わらない |
| リハビリ・マッサージ | 局所の筋力強化・筋緊張緩和 | 体の連鎖・神経系へのアプローチが不足しがち |
と諦めないでください。
慢性化した鵞足炎の本当の原因は…
にあることが現代の疼痛科学研究で明らかにされています。
その原因を丁寧に見つけ出し、身体全体から整えていくことで、繰り返しから抜け出せる可能性があります。
1つでも当てはまる方は、ぜひ一度ご相談ください。
治療院空海では、時間をかけたカウンセリングと全身の検査から、鵞足炎の「本当の原因」を丁寧に見極めます。
「1回で痛みが改善した…」という方も多くいらっしゃいますが、空海が大切にしているのは痛みを取ることだけではありません。
これらを一緒に考え、「二人三脚」で健康を目指します。
「どこへ行っても良くならなかった」という方こそ、一度ご相談ください。
【参考文献・情報源一覧】
本記事は以下の情報源をもとに、施術歴12年・延べ6万人の臨床経験を踏まえて治療院空海が作成しました。
※本記事は一般的な医学情報の提供を目的としています。
個別の症状については専門家にご相談ください。
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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休業日:火曜日・第2、第4月曜日
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